IBMで学んだ、システム開発を成功させるために必要な秘訣

システム開発は一つとして同じプロジェクトがないと言われるほど、複雑なものです。
ちょっとした条件で大きく作るものが変更になるからです。
そんなプロジェクトを期日までに終わらせることは、とても困難です。
何かの記事で読みましたが、ITプロジェクトの成功率はたったの4割だそうです。
つまり6割は失敗してるわけですね。
半分以上の確率で失敗するって恐ろしいですね。

そんな困難を極めるシステム開発プロジェクトですが、期日を守ることに関してはあるコツがあります。
私はIBMにいたころ、超優秀な上司からこの秘訣を学びました。

秘訣は完了基準

その秘訣は完了基準を明確にすること、です。
は?それだけ?
そう思われるのも当然だと思います。
そのくらい当たり前といえば当たり前ですし、プロジェクトマネジメントを学んでる人なら当然の内容です。
ではなぜIBMの上司は完了基準の大切さをペーペーの私にうるさく言ってきたのか?
それはほとんどの人が出来ていないコツがあったのです。

曖昧な完了基準は意味がない

完了基準なんてフツーに作るでしょ、と思ってる人が多いと思います。
ですが、少し思い返してみてください。
その完了基準は、誰がどんな状況でいつ見ても同じように理解できるものになっているでしょうか?
100人が見て99人が同じ意味に解釈するようになっていますか?
ほとんどの場合、なっていないと思います。
こうなると、完了基準が曖昧な状態です。
曖昧な完了基準は無いのと同じです。
なぜなら人によってゴールが違ってしまうからです。
ひとつひとつのタスクが少しずつゴールが違っていくと、最終的に大きな違いになってしまうわけですね。
これがプロジェクトを失敗へと導く原因といえます。

どうすればいい?

まずはタスクをしっかり洗い出しましょう。
もちろんシステム開発は最初からタスクが全て分かっていることの方が少ないです。
ですが、わかっていることと、分からない事を整理していなければ、どこまでリスクがあるのかすらわかりません。

タスクを洗い出したら、完了基準を明確にしましょう。
例えば専門家の〇〇さんに確認する、みたいなタスクがあるとします。
この完了基準を確認したかどうか?にするのではなく、確認したい不明な点を全て挙げた上で、それらについて次のアクションが見えているか?とすれば、明確になります。
ここまで明確にできれば、他人に仕事を任せることも容易にできます。
完了基準を期日までにできるかどうかだけを見ていればいいのですから。

基礎が一番大事

スポーツや勉強など、多くの事で基礎が一番大事と言われます。
プロジェクトマネジメントに関してもいろんな手法や理論がありますが、結局は原理原則を他人よりも厳密にできるか?が大事だと思います。
プロジェクトマネージャーなら誰でも知ってる完了基準ですら、使い方ひとつで全く効果が変わってしまうのですから恐ろしいですね。

しっかりと基礎を磨いた方が結局早道ということでしょうか。
私も慢心せずにひとつひとつの事をしっかり取り組んでいこうと思います。

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