外注をより安く、効果的に依頼する方法

私はIBMで新卒の時から外部のパートナーに作業をお願いする仕事をしてました。チームリーダーといえば聞こえは良いですが、その実は業界で何十年とやってきた職人さんたちに対してなんとか気分良く作業してもらうという段取りをつける仕事です。

そのあと、クラウドソーシングのランサーズでエンジニアとして入社しました。そこではアウトソーシングを成功させるためにはどうしたらいいかを常に考えされられる環境でした。

自分でもアウトソーシングをしていましたし、ユーザーさんのなかで、上手くアウトソース出来ている人とそうでない人がいて、それはなぜなんだろう?と問い続けていました。

今でも完璧な解答は出てないですが、自分がうまくいったやり方をご紹介します。

なんか仕事忙しい。。。アウトソーシングしたいけど、上手く外注を使えないという方は参考にして頂ければと思います。

アウトソーシングか?アウトタスキングか?

自分が外注したい作業はアウトソーシングでしょうか?アウトタスキングでしょうか?

この違いを理解せずに外注を探している方が多いです。

アウトソーシングとは、自分では作業計画を立てたり実行するスキルが無くて出来ない作業を言います。

アウトタスキングとは、自分が作業計画を立てることも実行も出来るけれども、専門の業者に頼んで自社の負担を軽くすることを言います。

この2つは明確に違うので、依頼方法や、業者への接し方なども変えたほうが効果的です。

アウトソーシングの依頼方法

アウトソーシングを依頼する場合の一番の注意点は、いかに相手のやる気を引き出すか?が重要です。

もちろんプロであればお金を受け取ったならばちゃんと仕事をしてくれるはずですし、そうでない場合はクレームをつけていいと思います。

しかしアウトソーシングの場合、クリエイティブな部分がはいるため、どうしてもモチベーションが最終的なアウトプットの品質を左右してしまうのです。

プロとしての最低限の仕事をするのか、人生最高のプロジェクトとして作業するのかの違いですね。

モチベーションをあげるための方法としては、以下の点があります。

・依頼する背景や目的を共有する。細かな指示に対しても同様

背景や目的を共有することでもっといい解決策を提案してもらえます。大体の場合、クライアントは表面的な解決策しか指示しない事が多いです。

部屋の空気汚いから窓開けといて、みたいな指示ですね。空気汚くなった原因の焦げた鍋を取り除く方が大事なのですが、そこに気づかないというはたから見ると何やってんだみたいな状況が結構あります。

・値切らない。

値切らない事も大事です。値切るのはどうしたってモチベーション下がります。どうしても値切りたい場合はWinWinになるような提案をしてみるのも手です。

ですがそれ以前に値切りたくなっている時点でその外注先を専門家として自分の中で信用しきれていないということがありそうです。

今一度そこをよく考え、値切らなくても依頼したい相手をちゃんと探すのもいいですね。

アウトタスキングの依頼方法

アウトタスキングの注意点としては、どれだけ作業を明確にできるか?という点です。
ここで明確にすればするほど、単価交渉も有利になりますし、外注に出しやすくなります。

・作業手順を明確にする

どのくらい明確にするか?というと、昨日入ったバイトでもできるようにする、といえばなんとなくわかるでしょうか。

マクドナルドのマニュアルを作るような感覚です。

・値切れるところは値切る

アウトタスキングの場合、作業手順をこちらで明確化していれば、クリエイティブな部分はほとんどありません。

あとはいかに正確に素早く、誠実に対応してもらえるか?という点となります。

この場合は、何社か相見積もりをとって、最低限の基準をみたいしているところで最も安いところで問題ありません。

アウトソーシングなのにアウトタスキングの依頼方法をしている人がいる

ランサーズでよくあったのが、アウトソーシングをしているにもかかわらず、アウトタスキングをしている人がとても多いです。
例えばホームページ制作一つとっても、自分でホームページ制作ができて、作業を分解し、昨日入ったアルバイトでも作業できるくらい明確な作業指示ができる場合は、アウトソーシングになりますが、
なんとなくWordpressいれたことあるくらいのスキルしかないのに、相見積もりをして安い人を探そう(アウトタスキングの依頼方法)としている人がいます。
この場合、その人のスキルでは、相見積もりをしたときに一番安い人が最低限の基準を満たしているかどうか?を判断できません。
その結果、安かろう、悪かろうのサービスになってしまいます。
自分のスキルの程度を真摯に見極め、自社ではできない、となれば相場なりの対価を支払ったほうが無難です。
安物買いの銭失いとなってしまっているパターンはほとんどが、アウトソーシングなのに、アウトタスキングの依頼方法をとってしまっていることが原因です。

でも安くアウトソーシングしたいんだけど・・・?

もし仮にアウトソーシングの依頼方法で「高い!」と感じるようであれば、2つの方法があります。
1つ目はその分野を時間をかけて勉強することです。とにかく自分で作業手順を作れるくらいになれれば、いいのです。
1つ1つの作業を自分でこなすことができるようになる必要はなく、どんな作業があるのかを洗い出せれば十分です。
それだけでも価格交渉力を持つことができます。

2つ目の方法は、もう一度そのアウトソーシングのしたいと思っていることの価値を考え直すことです。
アウトソーシングしたら楽になる。。。のは当然ですが、ある程度費用をかけることができなければ安物買いの銭失いとなってしまいます。
安く外注できてラッキー!と最初は思っていても、長続きしなかったり、あまり意味のある納品物をもらうことができなかったり、不必要なストレスを抱えてしまうことが多いのです。
経営者としてなるべくコストを削減することはとても大事です。
しかしその結果として自分の心労が増えてしまうのでは、本末転倒ではないでしょうか。
もし相場を調べてそれほど費用をかけることができないのであれば、そもそもそのアウトソーシングはあなたにとっては必要のないものなのかもしれません。

あなたの時間を節約し、より経営を楽にしてくれる方法として外注を探すのはとても有効です。
自分が外注したい作業がアウトソーシング・アウトタスキング、どちらなのか?を意識してみてください。
めんどくさがらずその作業のことを定型化してみてください。
そのほうが実はずっといい物を得られるのです。

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