ビジネスに仮説検証を取り入れる方必見!作業を1/10に減らす仮説の立て方
経営にデータ分析を取り入れると今まで勘ベースで行っていた意思決定を、理論的に行えるようになります。仮説検証を繰り返すことで、最短のルートで目標へ迎えます。
しかしこのデータ分析、最初の一歩でつまずくとそのあとの作業が全て無駄になる危険があります。最初の一歩とは、「仮説の立て方」です。
今回は効果的な仮説の立て方をご紹介します。
そもそも仮説ってなに?
仮説というのは、カンタンにいうと、その分析で明らかにしたいことです。細かい定義はありますが、分かりやすく言うとこんな感じです。
私も大学生のころは、データが手に入ったことに喜んで、仮説を深く考えずに、データをこねくりまわしてしまっていました。なんとなくこれは意味がありそうだ、といろいろと集計してみるのです。しかし最終的にあまり意味のないグラフが大量生産されただけで、ほとんど時間の無駄だったな。。。と反省することが多々ありました。
これは効果的な仮説があるということ、そしてその立て方を知らなかったために無駄な努力をしていたのだな〜と思います。
この仮説を立てることの重要性については十分承知していたものの、とにかく数をこなさないとそこは理解できないと思っていました。つまり暗黙知の一つだと思っていました。
ですが最近この本を読んで、その暗黙知をもののみごとに言語化してくれていて、素晴らしい!と唸ってしまいました。
ただ、よくよく読んでみると、著者の安宅さんもマッキンゼー時代に命を削るくらい体力に任せて分析をしていたらしいですね。そこで無駄な分析はまったく無価値だと気づいて、効果的な仮説を立てることの重要性を体で体感したとのことです。やっぱり、何時間もデータ集計して、綺麗なグラフ作って、まったくの無駄だったと気づいた時の痛みはハンパないですよね。。。
効果的な仮説とは?
この本によると、効果的な仮説には3つの条件があります。
1、本質的な条件である
その答えがでると、今後の方向性を大きく決めることのできるものであること。たとえば、ある商品が売れない要因を分析しはじめるとき、商品力が悪いのか?販売力が悪いのか?どちらなのか?という仮説を立てます。答えが出れば、どちらの改善をするか今後の方針が立てられます。
2、深い仮説がある
常識を覆すような洞察があったり、新しい構造で世の中を説明していること。
常識を覆すような洞察を証明するのはなかなか骨が折れます。よほど洗練された分析でないと難しいでしょう。
新しい構造で世の中を説明するというのは、いままで気づかなかったけど、AとBは似ているものだ!という事象です。こっちのほうが見つけやすいですね。
3、答えを出せる
これは条件1、2を満たしていても、答えを出すことができない問題のことです。わかりやすいのが値決めの問題です。
ただ、この条件だけいまだに腹落ちしてない感じします。
値決めも確かに論理的に決めるのは難しいですが、最終的には決めなくてはいけないですよね。おそらくコンサルタントという立場からでは値決めすることは難しいということかなと思います。値上げするのも、値下げするのも、経営者の信念を反映させなくてはいけない部分なので、論理的には決められないのかと。
どうすれば効果的な仮説を導けるのか?
まずは現場に出て情報を集めることです。データだけ眺めていてもなにが課題なのか?掴むことはできません。
私は以前クラウドソーシングのランサーズで新機能の企画をしたときがありました。その時もまずは現場の情報ということで、ユーザー間のやりとりをひたすら見続け、さらにターゲットにヒアリングするなどして、必要な機能について仮説を立てていきました。
このような地道な現場の情報収集なしでは、そもそも仮説自体を思いつけないです。
ある程度情報収集したら、いくつか仮説を出していきます。
そのなかから、上記の3つの条件を満たす仮説を選び出し、それを検証していく、というスタイルが一番いいです。
この本の中では、それよりも一番いいのは、その世界で知見のある専門家に相談してみることだ、といっています。やはり経験によって、上記3つの条件を肌感覚でわかっている人というのは貴重なのですね。
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