優秀なリーダーに共通する要素とは?

businessmanhand

年末年始、風邪をひいてしまい、文字通り寝正月となってしまいました。
他にできることがないので、とにかく本を読みまくっていました。
そんななか以下の本に優秀なリーダー像について書かれた文章がとても参考になるので紹介します。

優秀なリーダー像に共通するものとは?

自分で会社を経営していたり、会社員でもある程度の立場の方だったりすれば、リーダーとはかくあるべき、といったことをいろいろ聞きかじっていることでしょう。
有名な経営者の逸話を聞いて、自分と何が違うのか?彼らに共通することはなにか?と考えるはずです。
私もそうでした。
優秀なリーダーにはなにか共通の優れた要因があり、それを見つければ自分もそのようになれるのではないかと。みんな思いますよね。
ですが、実際には優秀なリーダーに共通した要素というものはないことがアメリカの研究からわかっています。

早い時期(1940年代頃)から、リーダーシップの研究者たちは、良いリーダーとそうでもないリーダーの違 いはどこにあるか、という研究を行っている。
~中略~
彼ら研究者たちは、そうした人間のみに共通し、そうでない人間は持っていない特性をみつけられないか、チャレンジし続けたのである。
だがそうした試みは比較的早い段階で行き詰まった。
~中略~
一言で言えば「良いリーダーの特徴とは何か、まとめてみるとよくわからない」という結論になってしまったのである。(p127)

長年の研究の結果から、良いリーダーに共通する要素はよくわからないよってことになってしまったわけですね。確かに日本の名経営者と言われる人たちでも、外交的な人もいれば、内向的な人もいます。日本の経営者は礼節を重んじることを常々言っている人が多いですが、スティーブジョブズは無礼な振る舞いで有名でした。

何がリーダーを優秀なリーダーへと変貌させるのか?

じゃあなんで優秀なリーダーとそうでないリーダーがいるのか?研究者たちは当然そちらに疑問を移します。
その結果わかったことは、状況によって、優秀なリーダーになれるタイプが存在するということです。
周りの状況が違えば、ある環境では優秀だったリーダーが、あまり力を発揮できないことがあるということです。
これは状況適合理論という考え方で、1960年代から研究されています。

たとえば比較的メジャーな状況適合理論の1つにはロバート・ハウスの開発したパス・ゴール理論と呼ばれるものがある。この名前は、良いリーダーがパス(道筋)を示してメンバーのゴール(業務の達成)を助ける、という考え方に由来している。
パス・ゴール理論においてはリーダーは以下の4つに分類される。
1、指示型リーダー(やるべきタスクとスケジュールを整理し達成方法を具体的に指示)
2、支援型リーダー(親しみやすく部下の希望に配慮)
3、参加型リーダー(部下に相談し彼らの提案を活用して意思決定)
4、達成指向型リーダー(達成困難な目標を示し部下に全力を尽くすよう要求)

(p128-p129)

自社の状況にあわせて、1〜4のリーダー像をうまく使えると仕事もうまくいき、部下の満足度も高くなります。
私も初めての部下を持った時、支援型リーダーをやって大失敗したことがあります。その部下に対して、自分で考えて課題をこなしてみなさい、大変だけどがんばって考えてもがいたら力になるから、と自由にやらせてみたのです。
その結果部下は自分なりに考えてやってきたのでしょうが、レベルが低いアウトプットしかだせません。私もそれに対して方向性だけ与えて修正するように何度か指示しましたが、期限までに求められるレベルまで改善できず。
私は自分の上司から大目玉を喰らうハメとなりました。上司から叱られた言葉は、「もともと知識がない人間に自由にやらせても失敗するに決まっているだろう。自分で考えられるようになるには最低限の知識が必要だ。」
この場合は1の指示型リーダーで、次にやるべきことをタスク化して、期限を区切って指示してあげるべきだったのですね。

会社でも同様に、エキスパートが集結するような会社であれば、支援型や参加型リーダーが力を発揮します。しかし、立ち上げ直後のベンチャー企業のように少人数でとにかくはやく成果をださないと死ぬ!という状況では、指示型や達成指向型リーダーが力をはっきするのでしょう。

自分がどの型のリーダーであるか見極め、自社の状況を見極め、意識していくことでより成果がでやすくなるはずです。

 

統計学のビジネス利用についてもいろいろ思うところありましたが、今回はこのテーマにしときます。

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